地球維新じゃ
坂本龍馬 2003年11月23日 『竜馬吼える』に掲載
平成維新じゃ。
宗教界の平成維新じゃ。
で、これは宗教界だけの平成維新だとばかり、あんたら思っちょるだろうけど、違うんだ。
宗教界が平成維新をすることが、他の政治も経済も教育も文化も、すべてが社会全体の仕組みの中で変化していく、だいじ、肝心かなめのだいじな基になる改革なんじゃ。
これがあるからこの社会というのは動かされて、大きな歴史のうねりというのをつくっていくんだ。
そういうとこが、あんたら人間たちには見えておらんから、時代の先を読むような男たちが、今の時代、出ておらんから、わからんのだけどな。
わしは馬鹿だけど、学問もないけど、本も読まんかったけど、そういう肝心な時代の流れ、先にどうなるかということだけは読み取っていた。そして、わしらの仕事をしたという自信はあるんだ。
そういう肝心な時代の先を読み取る、今どういう時点にいて、自分たちがどういう仕事をするために出ているのか、その歴史の中で、その大義の中で、命を捨てて、からだを張ってこの時代のうねりを変えてやろう、この社会を再び生まれ変わらせてやろうと思えるような、サムライ魂、男の中の男、そういう連中が、今この日本中を見渡しても、少しもおらんように見えるのだ。
そういう連中が十人集まれば、革命を起こせるぞ。改革を起こせるんだ。ほんとうに腹の据わった者たち、時代の先を見られる者たち、それが十人集まってみろ、時代は変わるんじゃ。
どうしようもない雑魚のようなやつらばかりが、お体裁ばかりつくろったようなやつら、自己保身のかたまりみたいなやつらが何十万、何千万、何億と群れてみたって、この地上は少しもよくはならん。
命を張って大義のために、命懸けで進む者たちが十人出れば、世界は変わるんじゃ。