霊界の構造と波長同通の法則
私たちすべての存在は、おのおの魂の固有の波動というものを持っています。「波動」という言葉は、科学の分野で使われる専門用語ですが、ここでは現代科学の「波動」という意味に限定して使っているわけではありません。この分野のことを説明しようとすると、このように新たな概念の説明となるので難しいところがあります。「次元」という言葉も、これまでは科学的概念や形而上学的概念としてとらえられてきました。ところが、概念だけではなく、次元とは実在するものであり、魂の波動の状態とも関係するのです。また、天国や霊界という言葉は多くの宗教で使われてきましたが、今まで正確な霊界構造ははっきりとは示されていません。
私たちの魂は、1つのエネルギー波動であり、これが三次元を超えた高次元世界に存在しています。私たちの魂はみな同様に大切ですが、能力やエネルギー量という点では個々の魂の間には開きがあります。これは、個々の魂がつくられてからの時間や、魂がどれだけ学習してきたかの違いに関係があります。それは、数億年というレベルの時間の単位の話でもあります。このように異なる状態の魂は、地球の高次元世界でも存在場所が異なります。高次元世界には次元の階層が存在しているのです。
地球という星に限っていえば、10体の偉大な意識体が指導霊として最上位の次元にいらっしゃり、私たちを指導してくださっています。これらの方がたは、あるときは救世主と呼ばれることもあります。たとえばイエスという方は、これら10体のうちで、アモールと呼ばれる意識体の中から、2000年前に地上に転生されて生きた方の個性体なのです。あなた方は、モーゼ、仏陀、ゼウスという方たちの名前を知っているでしょう。これらの方はみな、この10体の中の方がたなのです。この10体の方がたの下の階層に、大天使と呼ばれる方がたをはじめとする諸霊の方がたがいらっしゃいます。有名なミカエル大天使はここで、10体の指導霊の補佐をしていらっしゃいます。
ここで重要なことは、魂にとって波動が違いすぎると、お互いに交流することができないということなのです。この交流には、お互いの魂の間で、波長が同通しなければならないのです。魂の波動が温かく、優しい場合には、同じような波動が引きつけ合います。同じ種類の波動は集まってグループをつくりやすく、さらにその波動が増幅するようになります。これを「波長同通の法則」と呼びます。波長同通の法則はすべての世界で成り立つ法則です。地上でも成り立つのですが、波動の違いがはっきりとは現れにくいため、普段はそれほど意識することはありません。それに対し、霊界は思いがすべての世界なので、個々の魂の波動がはっきり現れます。魂がどれほど愛の波動を出しているかは一目瞭然なのです。愛そのものである神に近い魂ほど高い次元に存在するのが高次元霊界なのです。実は、霊界の階層構造はこの波長同通の法則にしたがってできているのです。
恐れ、利己心、嫉妬、憎しみなどにとらわれていると、魂の波動も粗雑になります。悪想念や悪感情は容易に魂の波動に反映され、また、それが外部に発信されてもいくのです。一度、波動が悪化すると、波長同通の法則で、同じような悪波動を引き寄せていき、同じような魂が集まっていくことになります。この結果、この波動がさらに増幅し、結果として、状況がさらに悪化していくことになります。否定的で破壊的な波動を持ち続けていると、破壊的な心をもった人が引きつけ合って、状況が悪化していきます。これを打ち破るには、愛の思いを心の中にもつことが大切です。一人ひとりの心の中に愛の思いがともるとき、これがまた光を引きつけ合い、強め合っていくのです。
地上の人生を終えると、魂は霊界に帰ります。その時、今回の人生について反省することになります。生まれる前に設定した課題がクリアできたかどうか。過去の人生でつくってしまったゆがみを修正することができたかどうか。それらのことを一つひとつチェックするのです。愛深く生き、満足できる結果を残し、胸を張って帰ることができるか。それとも、また前回の人生と同じような間違いをしてしまったか。あなたに縁の深い霊人が反省の協力はしてくれますが、すべてはあなた自身が振り返って評価を下すのです。その結果、自分が元いた霊界に戻ることができるかどうかは、自ずと明らかになります。
原因結果の法則 | 人生は愛を学ぶためにある