三重苦の中で人に生きる希望を与えたヘレンケラー

三重苦の中で人に生きる希望を与えたヘレンケラー

 病気になることをもって、みんな不幸だといいます。死ぬことが怖くて、みんな死ぬことを不幸だと言います。子どもができなくて不幸だと言います。障害者の子どもを持ったら不幸だって言います。でもそれは、不幸ではないということ。
 その中を通してしか学べないことを自分自らが選んできたということ。
 すべて愛を学ぶために、自分自身が成長するために、今の家族というもの、絆というものを与えられて、今という生があるということ。
 そうしたら、もう感謝しかないのではないでしょうか。
 病気をしてもしなくても、一生は一生です。病気の床にあっても愛深く生きることはできます。生きる勇気や希望を人に与えることはできます。
 それを与えることができたのはヘレン・ケラーという方です。なぜ彼女があのような三重苦を引きうけてこられたか。それはあの方のカルマではありません。 光の天使として、どんなに体が故障していても、神の子として輝いて生きることができるのだと、霊性こそ人間の神性であって、肉体というのはまとう服に過ぎないのだということを人びとに伝える使命をもって、三重苦という人生を計画してこられたのです。
 ヘレン・ケラーは、見えない目で神の光を見ておられました。そして体の不自由な姿でも、けなげに世界中を回って身障者の方たちに呼びかける姿、愛を語る姿に、世界中が感動したのではないでしょうか。
 本来の光の天使というのは、そういうものなのです。どんな環境であっても、どんな肉体であったとしても、その姿の中で自分自身が最大のメッセージ、愛を放つときに、逆に身体が壊れていればいるほど、状況が不利ならば不利なほど、光というのは炸裂(さくれつ)してくるものなのです。

アマーリエ 集会レポートより