全ての子供たちが地上の大事な宝であり光の天使の卵

全ての子供たちが地上の大事な宝であり光の天使の卵

 肉体がすべてと思うのではなくて、人間というものは神の子であるということにおいては、肉体は大事でありますけれども、その中にある魂としての霊性というもの、精神的な霊的な意味においての魂がまず幸せにならなくては、人間は幸せになれぬということ。
 そのためには何がいちばん大事であるか。表面的な、不具である、ハンディキャップであるということよりも、心の不具者にしないように、心をノーマルに子どもたちを育て上げていくこと。
それには人間が、人間として幸せがどこに根づいているのか、基礎としてあるのかということ、それを、人びとはもう気づかねばなりません。
 人間というものは、本来神の子であり、その肉体の中に、魂という霊体というものが入っている。そちらのほうが本来の感覚であるということ。そして、その魂が修行をするために、この数十年間そのような肉体というもの、条件というものを背負って生まれて来るということ。
 だから、幸せにおける価値というものは、肉体的なものの所有ではなくて、魂において真に愛されること。愛すること。感謝すること。神に生かされている神の子としての喜びを、感謝を、全身全霊をもって人生の中で表現し、生き抜いて見せること。それこそがほんとうに神の子としての、我々地上に生まれたときの、人間たちの最も大事な姿であるということを、わたくしはここで申し上げておきたいのです。
 それがわかれば、そういう子どもたちを引き受けておかれるご両親、周りの環境、ひいては自治体、国というものが、どのように受け入れていくかということを考えるよすがになるのではないかと思うのです。
 けっして、ハンディキャップのある子どもを産んだからといって―――。昔で言うならばほとんどが、母親が悪いと、うちの嫁が不具の子を産んだと言われたのかもしれません。
 そんなことはない。逆に言うと、ハンディキャップのあるお子さんを、どうぞ来てくださいと、お引き受けしましょうといって引き受けられた、実に徳高きご両親様であったということ。
 それだけの、ほかの方以上の並はずれた愛というものをお持ちの方であるからこそ、そういうお子様を受け入れ、お産みになってくださったのだという、そういう敬意が、そういうご両親様方に対してあってもよいはずなのです。
 それと同時に、生まれてきた子どもたちに対しても、ようこそ生まれて来たねと、ほかの方たちに対して、あなたがまさに肉体ではない、魂こそが神の子であると、それを証しするために、あなたは生まれて来てくれたんだね。世の中に、この世界の中において、生まれてこなくてよかった子など、ただの一人もいないのです。すべてに意味があり、すべてが神が祝福してこの地上に生まれさせていかれるのです。
 であるならば、神がそのようにおつかわしになった大事な神の子であると、地上の者たちも、周りの環境の者たちも、地域の自治体の国の者たちも、みんなでそういう子どもたちをともに、ご両親だけに押しつけるのではなくて、みんなでこの地上の大事な宝として、みんなで育てていこうよと。
 当然それは、ハンディキャップのある子どもたちだけではありません。普通の子どもたちに、次の世代を担う大事な子どもたちのためにも、私たちは大事な光の天使の卵を預かっているのだから、みんなで愛豊かに、素晴らしい霊性を育てていけるように、愛豊かにみんなで包んで育てていこうよと。みんなで育てていこうよと言って、助け合う姿があったのならば、育児ノイローゼになって、やっとできた我が子を殺すなんていうことはなくなっていくはずでしょう。みんなで育てていく。地上の宝であると、子どもたちを、そう言って迎えていくような、そのような姿勢がなくてはいけません。

きれい・ねっと 出版
「スピリチュアルメッセージ集51 ヘレン・ケラー」(アマーリエ著)  より抜粋