地球の表面はだいぶ温度が下がってきていました。まだ完全に地球が固まりきってしまう前に外から刺激を与えて、月を生み出そうと私たちは思っていました。
月を生み出すくらいの大きさの「外からの刺激」とは何だと思いますか?
それはすい星の接近です。刺激するのにちょうどいいくらいのすい星の接近が必要なのです。すい星にもやはり神霊が宿っています。惑星のように決まった軌道を単調に回るよりは、ダイナミックに動くことを好む神霊が入っているのです。
ただし、むやみやたらに動き回るわけではありません。すい星の軌道は予想できるのです。地球にすい星が近づく時と場所は十分予想できていました。そのときにちょうどいい状態を迎えられるように、地球神霊たちは準備していたのでした。すい星が地球をかすめるように飛ぶことによって、その衝撃 エネルギーを利用し、地球の内部から月を飛び出させようというもくろみでした。
いよいよそのときを迎えようとしていました。
地球に正面衝突してしまうと地球自体が砕けてしまいます。地球にちょっと近づくだけでは衝撃が足りなくて、月は生み出せません。うまい具合にかすめる感じに飛んでほしいのです。それでも地球にとっては相当な衝撃です。地球はテラとガイアの肉体です。彼らにとっても痛くないはずはありません。それでも、その痛みが地球にとって必要であることを理解して、「受け入れましょう」と承諾してくれたのでした。
私はその瞬間、 固唾 を飲んで見守っていました。
「うまくいってほしい」と願っていました。
それは私だけではありません。
太陽系の惑星たちはもちろん、銀河系の他の仲間たちも、宇宙連合のスペース・エンジェルたちも同じ願いで見つめていました。
すい星が地球表面をかすめていった瞬間、ものすごいエネルギーが地球に加わりました。 冷え始めていた地球の表面温度があっという間に上がり、地球全体が火だるまのようになりました。次の瞬間、勢いよく月が飛び出していきました。
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